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慣れるまでは「税込」
慣れたら「税抜」
簡易課税その他
メールマガジン「椎名伸一税理士事務所だより」

消費税


1.慣れるまでは「税込」
消費税はそのデータ処理がとても複雑です。
その仕組みを理解し、自信が持てるまでは「税込」で処理します。

小さな会社では事務処理にかける時間もコストも余裕はありません。簿記の知識もあまり当てにはなりません。できるだけシンプルな処理を心がけることが大切です。
消費税の処理は当初「税込処理」を選択します。
「税込」の場合、データは次のように作成されます。
仕訳毎に「税抜処理」でこのデータを処理すると下のようになります。
税込105万円の売上は2つに分解され情報量も2倍になります。
この仮受消費税(5万円)、仮払消費税(3万円)の明細は何の役にも立ちません。
訂正や削除も、この2行をセットで処理しなければならなくなります。ミスの可能性も倍です。
売掛金、買掛金の補助簿も2行表示され、チェックがとても煩雑になります。

※税込処理(表示)では毎月の試算表上、利益が消費税負担分だけ多く表示され、しかも、その消費税の負担はいくらか試算表からは確認できません。
納付すべき消費税については、「消費税試算表」で確認します。
※消費税データの確認
(1)消費税のデータに誤りがないかの確認をします。
仕訳データ表示の画面でエラーチェックの中の「消費税仕訳エラーチェック」をクリック。
(2)データにミスがあると思われるものが表示されます。
問題はすべてが間違っている訳ではない点です。
上から順に
○「雑費」ダスキンは間違っています。何らかに理由で「課」21を1と上書きしてしまっています。21に訂正します。
○「普通預金/売掛金」どちらの科目も、消費税とは無関係です。
最初「売上」と入力し、その後「売掛金」と訂正した場合、消費税のデータを削除し忘れています。
このままでも消費税の計算に影響はないのですが「課」「税」ともに0と訂正します。
○借上げ社宅費は払ったときも社員から徴収したときも共に「非課税」です。
「雑収入」「地代家賃」の科目は、消費税が「課税」されているものとして最初から登録されています。
上の画面では例外的な処理をしていることになり、訂正の必要はありません。

(3)訂正後
(4)消費税試算表で納付額のチェック
消費税に関する色々な資料が用意されてますが、「消費税試算表」が読めれば十分です。
試算する期間(下の例では1年分)をドラッグし、「消費税科目別明細書」をクリックすると下の画面となり、「本体価額」「消費税」が表示されます。
下の例では
○支払った消費税 2,636,125円
○預かった消費税 2,716,666円    
○差額 約 8万円 が、負担すべき消費税です。

この明細書を印刷し、再度、科目毎に消費税のデータをチェックします。
例えば、軽油の領収書には「軽油代+消費税」と「軽油税」の二本立てです。
まとめて「燃料費」として処理するのは間違いです。2行に分け、軽油税を非課税の「燃料費」とするか、「租税公課」で処理します。
仮払消費税の金額2,636,125円

※決算処理
税込処理のまま決算書を作成する場合、差額の8万円を租税公課で未払計上します。



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2.慣れたら「税抜」
税抜処理が理想なのですが・・・

税抜であれば、試算表に仮払、仮受消費税の額が表示され、消費税の負担がいくらか一目で確認できます。
ただ、仕訳毎に「税抜処理」していたのでは不必要にデータが増えてしまいます。
消費税の処理に慣れたら「消費税一括税抜き処理」という作業を毎月最後に行います。
一ヶ月のデータを入力し終えたら
1.消費税のデータをチェック
2.データ入力を終了し、ジョブメニューに戻ります。
3.データ入力→104消費税一括税抜き処理を選択。
(4)会社を選択→入力の終わった月を選択→実行

(5)税抜き後の売上の帳簿
一括税抜きなら「仮受消税」は1行で済む。
売掛金の補助簿は税込で表示されます。
試算表に仮払、仮受消費税が表示され、一目で負担額を確認できる。

(6)訂正
青木商店の売上を訂正したら、元帳の「105,000」をダブルクリックし、正しいデータを入力。
その後、もう一度税抜き処理をすれば過去のデータは廃棄され、正しいデータに置き換わります。



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3.簡易課税その他
基準期間(法人の場合はその事業年度の前々事業年度)の課税売上が5千万円を超えると選択できません。
ソフトウェアの開発等、人件費がその主な経費である会社は注意が必要です。
1期目4,800万円(税込)の課税売上ならば3期目、2億1千万円の売上があっても簡易課税が適用されます。(事前に届出が必要)
このような場合、申告後必ず税務調査が入ると思ってください。
調べるのは基準期間です。
税務署にしてみれば、あと200万円の売上計上洩を指摘できれば簡易課税を否認できます。
簡易課税ならば消費税は500万円ですが、7割が人件費とすれば最低でも200万円は消費税の負担が増えます。
決算が赤字であっても消費税には影響を与えません。

同じように課税売上が1千万円以下ならば免税事業者ですが、課税売上が980万円といった微妙な数字の場合、調査があると思ってください。

※いずれにせよ5千万円を越える売上があれば選択の余地はなくなります。
「税込」「税抜」では法人税の修正申告書も違ってきます。

その他
○輸出取引(還付を受ける為の手続)
○土地を売った処理(土地の譲渡そのものが非課税)
○下取車の下取価格(課税売上)
等々、個々の経費の内容、性質等を考え、消費税の判定をしていかなければなりません。
それぞれの会社の実情に合った消費税の処理の方法を考え、提案させていただきたいと思っております。




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