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「振込手数料」から感じる「情」

経営していく中で色々な情報に接しますが、その中でも経理から見えてくる「情」報は、特に経営に欠かせない正に生きた情報を提供してくれます。

例えば「振込手数料」からどんな情報が得られるでしょう。ほとんどの方にとってそれはたいしたことではない、どうでもいい、気にもとめない情報でしかないのではないでしょうか。

でも、請求書を発送し、代金が振り込まれるまでの過程を見ることで、色んな事がわかってきます。

多分振込料は420円のはずなのに毎回840円も引いて振り込んでくる会社。

振り込まれるまでの期間が毎回違う。

2、3千円の請求でも振込料を引いてくる。

千円未満を切り捨て、そこからまた振込料を引いてくる会社。

それとは逆に振込手数料を引かずに毎月決まった時にきちんと振り込んでくれる会社。

10日に納品すると11日には振り込んでくれる会社もあります。請求書の発送前に回収が済んでしまいます。

そんな会社の情報に接すると何かお返しををしなければいけない、そう考えるのが日本的です。おまけをつけよう、決算の時には日頃の感謝を込めて利益還元値引きをしよう、となります。それが好循環につながります。

面白いのは、振込料を引かずに支払をしている会社は、回収も同じように請求額で振り込んでくれるお客さんが多いようなのです。

毎回840円引いて振り込んでくるお客さんに利益還元しても何も響きません。

以前、「振込料を多く引きすぎていました。その分、1,260円をお返しします。」というお手紙を見たことがあります。

多分公取委か何かの調査で指摘されたんだと思うのですが、それが誰もが知っている大企業だったりします。大企業にとって振込料もまとまればバカにならない話で、もしかしたらそうすること科学なのかもしれませんが、印象はとっても悪くなります。1,260円返すのに、いくらかかっているのでしょう?

残念ですが、この情報は社長まで上がっていきません。税理士さんもそんなことを思って帳簿を見てはいないでしょう。でも経営していて、こんなに面白い情報はありません。

ところで、経営コンサルタントさんや銀行さんの情報はどうでしょう。会社の決算書を提示すると問題点を洗い出してくれます。しかし、元となった決算書の数字が正しいかどうか検証はありません。

大きく貸倒損失を計上した時、銀行のそれもとても偉い方から「貸倒損失は利益が出た時にやるんじゃないの」と言われたことがあります。それは粉飾です。でもそれが貸すための条件、科学なのだ、とでも言いたいのでしょうか。

じゃあ貸倒損失を計上しない決算書を提出したらどうでしょう。「売掛金の回転率が悪いですね」と言われるだけです。これでは何のことかさっぱりわかりません。「売掛金が多く残っていますが、回収が遅れていて危ない先があるのではないですか」とは教えてくれません。

経営コンサルタントも決算書を見て「在庫が多いですね、もっと減らしましょう」とは言ってもそれが粉飾かどうかの検証はしていません。棚卸に立ち合うなんてことはしないでしょう。中途半端な情報では経営が危うくなるだけです。

これらを見抜く為に、そうならない為にも本物の情の経理を作り上げなければいけません。

 

10年、20年で大きく成長した会社もありますが、あっという間につぶれてしまった会社もあります。その差は何だったのか。大きくなった会社がオンリーワンの何かを持っていたのか、明確な経営戦略があったのか、それがあったのも事実ですが、もう一つ大切なもの「情」の経営を実践してきたからだと思います。

どんなに立派な理念や企業戦略であってもそれが社員さんや顧客に伝わらなければ、みんなががんばろうという気にならなければうまくいきません。すごい技術だな、と感心させられても簡単につぶれてしまった会社、内部分裂してしまった会社、そんな例をいっぱい見てきました。それとは逆にこれは、という技術がある訳でもないのにライバルがひしめく中、仕事が途切れることなく、みんなから慕われ、頼られている会社もあります。

長く、みんなから慕われる経営をするための一助となる「情の経理」とはどういうものなのか、「情」の字が好きになる経理が私のテーマでもあります。

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「情」とは

私はこの「情」の字が好きです。「愛」ではなくて「愛情」のほうがしっくりきますよね。「人」ではなく「人情」のある人であってほしいし、「苦情」とは苦しいことをわかってくれ、の意で、決して「文句」ではありません。「情報」にも「情」の字が使われています。報せは情のこもったものでなければいけないのです。

「情」があるから、すんなり、すとん、と理解できます。でもほとんどの人が情のない、つまり人を欺くような報せに翻弄されてしまっています。情のある報せ「情報」を見極められる人にならなければいけません。

経営者である前に人として、この「情」の字がやさしく暖かいものに見えてこなければいけません。

石川さゆりの「北の女房」これが中小企業のテーマ曲だと私は勝手に決め込んでいます。

中小企業を船に例えればオンボロ船です。ちょっとした時化でも眠れない日が続きます。故障して何日も動けないこともあるかもしれません。でも実は日本にはほれぼれするような愛すべきオンボロ船がいっぱいなんです。建物はオンボロでも最新の機械が入ってたり、すごい、と唸らせてくれるノウハウがあります。
中には豪華なクルーザーに見える船もありますが、そんな船に限ってちょっとした時化で簡単に沈んでしまったりします。でもそういう船でも中味が本当にスカスカで何もなかったのかと言うとそうでもなくて、ただ、操船が下手なだけだったという事も多々あります。
「うちは10年で上場します、出資していただいた皆さんにはポンと現金で一軒家の1つくらい買ってもらえるよう頑張ります、」と挨拶した社長がいました。
意志の塊のような人で、その勢いで事業を伸ばそうとしたのですが、社員さんの話は全く聞く人ではありませんでした。気に入らなきゃクビです。せっかく仕事をくれたクライアントさんにも仕事がこじれるとどうしてうちの良さがわからないんだと怒ってしまいます。

それでいてお金持ちの話は真剣に聞いてしまいます。でも儲かったって言う話はつまるところ自慢話でしかありません。そして失敗談がない話ばかり聞いていると絶対うまくいく、そう思い込んでしまうようです。

結局、一所懸命稼いだお金は寄り道して気が付いた時にはいくらも残っていませんでした。

本業にもっと真剣に取り組んでいれば、社員の思いをわかってあげられれば、クライアントの本当のウォンツを汲み上げることができたら、「情」の字が心に浮かんでくるような人だったら本当に10年で上場していたかもしれません。

決して役に立たないものを売ろうとした訳ではありません。せっかくの才能を自分の都合だけのものにしてしまったことで躓いてしまったのだと思います。今は私の話も聞いてはくれなくなってしまいましたが、いつかそのことに気が付いて、立ち直ってくれればいいなあと思っています。

成功、失敗、とも違うもっと大切にしなければいけないもの、それが「情」です。

「どんなことがあっても給与は遅配しちゃダメなんだ、」不渡を出そうがそれだけは最後まで貫いた社長は復活しました。社員さんから「俺をクビにしてくれ、俺一人なら何とか食っていける、会社が復活できたらその時は呼んでくれ、」そう言われて泣かない社長はいません。どうしてもうまくいかないこともあります。でも、「情」の経営をしていれば復活できる、そう信じます。

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知の競争だけでは味気ない

「知の競争」に勝つにはドラッカーを読んでいるヒマはない。経営は科学でなければならない。

ドラッカーは名言かもしれないが科学的な裏打ちがない。だから経営学者は参考にしない。のだそうです。

なぜ赤字なのか、経営学者なら、というよりは他人ならだれでもすぐにわかります。挨拶もろくにできない、在庫の管理がなっていない、社員になめられている。放漫経営だ。自分のことは置いといて他人のことは良く見えます。

そしてコンサルタント(経営学者?)からは、大きな声であいさつしなさい、経営者ならしっかりしなさい、そして「こうしたら成功する、」そんなアドバイスが返ってきます。そんなことわかり切っています。

そう言われて「なるほど、そうか、じゃあそうしよう。」と、その通りに動ける経営者はそもそもアドバイスなんか必要とはしません。自分で行動できます。でも、多くの中小企業経営者にはわかっていてそれができない、一歩が踏み出せずに悩んでいます。それが現実です。創業社長も二代目社長も実際、動けなくて悩んでいる姿を幾度となく見てきました。

シャッター通りの商店街の経営者に勉強不足だ、経営の勉強をする意識がない、と片づけるのは簡単です。でもなぜ勉強する意識がわかないのか、それは経営学者の話の中にはありません。そうなってしまったのはあなたのせい、自業自得なのです。そんな返事しか返ってきません。

 

先代が急死し、社長にはなったものの、それは自分にとっては苦痛以外の何物でもないと感じている二代目もいます。先代の取り巻きは言うことを聞きません。何もせず、足を引っ張るだけです。業績は目に見えて悪化していきます。

もうこれ以上事業を続けても赤字が増えるだけだ。私財もだいぶ投じてしまった。今ならまだ自分一人でも家族を養える。会社をたたもう、そう決断したとします。当然社員からは辛辣な攻撃を受けます。それは我慢できても、身内から、特にお母さんから「あんた、それでいいの、せっかくここまで大きくしたのに、何か考えれば解決策はあるはずよ、」と言われると挫けてしまいます。

今までうまくいかなかった人が、これから根性を入れ替えて明日から頑張る、そう言って会社を立て直した経営者を私は見たことがありません。

思い切って会社をたたむのも1つの解決方です。それができず、自分の役員報酬や社員の給与を下げ、何となく景気が良くなることを期待して問題を先送りする。そうなると行き着く先は明らかです。どうにもならないところまで追いつめられてしまいます。そこまで行かないとやめられません。そしてその時は本当に何もかもなくしてしまいます。

 

「数字は結果です。正直です。黒字の会社は挨拶がちゃんとできて、赤字の会社は挨拶もろくにできません。」そう言って赤字の会社の問題点を指摘するのは簡単です。でも、それは枝葉末節の問題で、それを1つ解決したところでその奥に潜んでいる本当の問題を解決しない限り新たな問題が発生し、日々その解決に忙殺されてしまいます。何をしたのか分からず疲れ果てて一日が暮れていきます。

言い換えると訳もわからず我慢している状態です。明日どうなるか分からない状態が続くと人間どこかで爆発するか、あるいはうつになってしまいます。

我慢でなく忍耐でなければいけません。忍耐とは現状を認めることができるから耐えられる。という意味です。この問題を解決すれば明日はこうなる、それが見えればどんな問題にも前向きに対処できるはずです。

そして本当の問題が解決できれば、枝葉末節の問題は自然ときれいにいつの間にか消えてしまいます。

では本当の問題とは何でしょう。それが「情」ではないかと思うのです。

 

私は昭和の終わり頃まで帳簿は手で記帳していました。実はこの手書きの帳簿の中に「情」がたくさん含まれていたのです。

その頃のことでよく思い出すことがあります。会社を興して最初の借金をした時、借入金の帳簿の余白に社長は「妹が保証人になってくれた。」と書き込みました。社長にしてみれば会社勤めの妹がよく保証人になってくれた、田舎から出てきて頼れる人もいない中、ありがたい、素直にそう思ったことを書かずにはいられなかったのだと思います。

でも、それに対する税務署の調査はあまりいただけませんでした。

税務調査の時、調査官は交際費の中身だけを見て「何で妹に3,000円のお中元を贈るんだ、」と指摘してきました。

それを聞いた途端、社長は烈火のごとく怒り出しました。「3,000円で500万の保証人になってくれるやつがどこにいるんだ、そんな情も何もない調査なんかするな、」と。税務署の方もむっとして午前中で帰ってしまい、調査もうやむや終わってしまったことを思い出します。これが「情」を感じた最初です。

得意先元帳も「情」報があふれていました。創立記念日、社長の趣味や誕生日、何をもらった等々直接関係のないことが余白に書いてありました。

でも、それが今のコンピュータの帳簿には一切ありません。

その後帳簿はコンピュータで処理するようになりましたが、初期のシステムでは摘要欄の記入もままならない、記入できてもカタカナ数文字、言ってみれば集計だけのマシーンとしてしか機能していませんでした。

摘要欄に漢字が記入できるようになるまで、また、画面で元帳が確認できるまで10年はブランクがあったと思います。摘要欄が無視されてしまったことでこの「情」が完全に消えてしまいました。

 

中小企業の帳簿にはこの「情」を復活させなければいけない、加えていかなければいけない、この頃つくづくそう思うのです。

中小企業だからこそ、帳簿を見ることがとても楽しくなる、ただ単に集計された試算表からはわからない本当の数字が見える帳簿を手にしなければいけないのです。

実は税理士の試験には流動比率とか資金繰りといった勉強は出てきません。知らなくても税理士の試験には合格できます。直接勉強しなくても日々の数字を積み上げていくことで、帳簿を付けていくことで自然にそれらの意味がわかってくるのです。

帳簿がつけられるようなれると、なるほど、これだけお金がなければいけないんだ、が分かってきます。流動比率や資金繰りの勉強は、先ではなく、後なんです。

パソコンで「情」のある帳簿を作る、が私の事務所の課題です。

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これからを深刻に考えない。

銀行勤務の53歳の担当が先日こんな話をしていきました。

「55で一区切りです。55歳で辞めれば退職金に上乗せがあります。早くやめてくれということなんでしょうね。」

「でも55歳では時給の仕事しかありません。会社が次の仕事先を見つけてくれたのも、もう、だいぶ昔の話。

60歳まで残れるのですが当然退職金の上乗せはなく、給与も下がります。

会社に残った先輩を見ていると、後輩が相談に行くこともなくなり、とても寂しそうで悲しくなります。

辞めてもこれといった趣味もないし、どうやって過ごせばいいのか・・・・」  と

彼の不安は仕事がなくなることでも、お金が稼げなくなることでもなく、自分の居場所がなくなることがとても不安なんです。小さい時からその町に住んでいれば別でしょうけど、地元とのつながりも驚くほど稀薄です。

子育ては母親任せで、PTAなんかごめんだ。町会が何をやっているのかも知らないし、夏の盆踊りも遠くから眺めてるだけだった。彼の話の中には住んでる町のことが全く出てきません。

あーだ、こーだ、考えずに町の人と接してみることです。

お祭りのテント張りくらいなら小一時間です。そのあと、みんなと飲みに行くのが楽しみになります。

春祭り、春の交通安全、夏祭り、ラジオ体操、防災訓練、敬老会、秋の交通安全、町会対抗運動会、餅つき、忘年会、新年会・・・お金にはなりませんが仕事はいくらでもあります。飲みに行く口実がいっぱいです。

テント張りも結構奥が深いんだ。そう思えたらそれだけで人生、楽しくなれます。

町の仕事を手伝うと、見えてくるものも違ってきます。八百屋さんが少ししおれた野菜を一人暮らしの老人宅に届けてそれとなく安否を確認してます。もちつき大会のもち米は福島まで買いに行っている。土産にイノシシの肉をもらってきて打ち上げをしてる、とか。

考え過ぎると眠れなくなるだけで、結果は出ません。無責任なようですみませんが結構な退職金もらえるんだったら、やめちゃえばいいのです。

自分の知識を生かし、もう一花咲かせたい。その気持ちも大切です。でも、私も自分のことを思うと大した知識じゃないです。頭ばかり使ってると、気持ちが萎えてしまいます。

 

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会社から離れ、無になれる空間が必要です

私の行きつけの小さな街の喫茶店のお話しをします。この不況の中、しぶとく生き抜いてくれています。一所懸命死に物狂いで頑張ってきた、なんて微塵も感じません。何となく無理せずやってきた。それが淘汰の嵐をかいくぐってきたコツのようです。でも、実はなるほど、と、うならせてくれる何かがあります。

それはオーナーのお母さんの手料理です。ここは日本料理屋さんかと思ってしまうような定食。いもの煮っころがしや、味噌汁を出そうなんてスタバは考えませんよね。それと、こうじゃなきゃいけない、ではない居心地の良さがあります。

効率なんて考えとも全く無縁です。「利益を出して5年に1回はリニューアルしましょう、」そんな話は何それ?で終わりです。お店に日経新聞はありません。スポーツ新聞と週刊誌だけです。経済がどうの円がどうのとも全く無縁です。近所のおじいさんおばあさんが朝から入りびたっています。

先日クーラーが壊れました。壊れる前にリニューアルするのでなく、ダメになってから考えりゃいい。常連の電気屋さんが売れ残りを持ってきてくれます。クーラーのない何日かは昔をなつかしんだと思えばどうってことありません。

三方よし、が健全です。それで何とかなるようです。利益や効率を追求しているとせちがらくなります。誰も助けてくれなくなるし、零細企業でそれを始めるとあっという間に淘汰されてしまうような気がします。

チェーン店がクーラーを取り替えようとすると、何社も見積を取って、一番安いところに頼むでしょう。偏見かもしれませんがそれではうらみつらみは残ってもプラスαはありません。常連の電気屋さんはついでに電球も取り替えてくれます。サービスです。そして、それを見てる常連さんもいる訳で、それがうちのクーラーも頼むよ、につながります。

チェーン店がグローバル化の道を歩んでいるとすれば街の喫茶店は間違いなくガラパゴスです。だから日本なんだ、これでいい、を実感できます。

私の行きつけのその喫茶店はおばさんが一人で切り盛りしています。

はっきり言って儲かっていません。赤字ではないけど多分お小遣い程度の利益でしょう。何の為にやってるの、なんていうのも余計なお世話です。

いつものコーヒーと定食にさえありつければそれで十分です。

竹の子が入ったから煮てみた、これでうれしくなれないはずありません。

スタバもまあ落ち着くけど、机にはコンセントが見えます。みんなパソコンかスマホに夢中です。

いつの間にか改装し、いつものおねえさんはいなくなります。

スプリングの緩んだ椅子のすわり心地はお世辞にもいいとは言えませんが居心地は最高です。「無」の境地です。ボーッとした時間が過ごせます。悩みなどどこかに吹き飛んでしまいます。

でも決して一人じゃなくて、腰が悪いおばさんに代わってコーヒーを運んでくれる誰かがいます。みんなで同じ時間を過ごす「暗黙知」がたまりません。そして、おばさんからはいい話が聞けます。

儲からないけど誰にも頼らず、自分で生きていく、これが大切だ。

景気がいい、悪いは私には関係ない。そんなこと考えたこともない。私は自然に生きる。「こんな効率の悪いお店やめちゃえば、」と言った人もいるけど、その後、その人がどうなったか誰も知らない。そう言ってくれた時はそれが世間の価値観だったのかもしれないけど、そんな世の中の価値観なんてすぐ変わってしまう。そんなものに振りまわされるから悩んじゃうんだよ。

あんたの為、と言われて入った私立中学に馴染めず、不登校になった子が入り浸ってたこともあった。

いい大学を出て大企業に就職することがいい人生とも限らないよね、

そんな堅苦しい価値観なんか飛び越えてもっと自由にやりたいことをやればいい。そんな彼も大検受けて自分の人生歩み始めた。偶然入った喫茶店でそんな話が聞けたら幸せです。

嫌な経験が重なると人はその苦しみの中でしか生きられなくなってしまうようです。そんな時「無」になれるきっかけがあれば、過去を忘れ、未来が開けてくるんじゃないかと。

雑踏の中の日当たりの悪い朽ち果てそうなおばさんのお店。

森の木漏れ日も小鳥のさえずりもないけど、おいしいコーヒーと静かな時間、それだけで十分幸せになれます。

ぜひ、自分の街の居心地のいい喫茶店を見つけ出してください。

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経営コンサルタントの話はむずかしい

経営コンサルタントとお話をすると、「この会社は自己資本比率100%です、流動比率も300%、どうです、すごいでしょう。」専門用語だらけの会話になってしまいます。でもこれでは普通の人にはぴんときません。

「借金がありません、無借金です!年商5億円で手許に現金が3億円、信じられませんよね、」この方がわかりやすいです。

「流動性逼迫」何のこっちゃ?ですよね、「金が足りない」とってもすっきりします。
借方、貸方、そのくらいわからなければ経営者として失格だ、と言う人もいるでしょうが準備万端、簿記も勉強して会社を作る人のほうが稀です。

経理って何、そう聞かれた時はこんな風に説明しています。
「お金の流れを管理することなんです。その管理のために次のことだけは覚えておいてください。」
「お金は左手でつかんで右手で放すんです。そしてお金をつかんでない方の手でその理由を書きます。これが経理です。」と

商品を100円で売りました。

左手で「現金」100円をつかみながら、右手でお金が増えた理由を「売上」と書きます。

現金 100円 / 売上 100円

これが簿記です。とっても簡単で単純ですよね。これさえ覚えておけば迷う事はありません。

ちなみにこれを「仕訳」と言います。

これで、現金100円(財産がちゃんとある)と売上100円(損益と言って、財産が増えた理由)の2つの情報を把握することができるのです。(2つの情報を管理するのでこれを複式簿記と言います。)

次に商品を60円で買ってきた時のことを考えてみます。

お金を右手で渡しながら左手でその理由を書く、そう考えれば簡単です。売上の逆ですね。

仕入 60円 / 現金 60円

大多数の人は右利きです。ですから左手だとゆっくり慎重に書かざるを得なくなります。
いい加減に書いてしまうと、あとで自分の字でも読めません。
そして書き終わってから、相手に「お金」を渡す。
これが実は商売のコツなのです。
「この支出はなんだっけ?」が少なくなるとお金がたまります。

何かを仕入れる時も同じです。「社長、100個なら1つ1,000円、1,000個なら1つ500円にします。」
「よし、じゃあ1,000個、」と飛びついてしまっては不良在庫を抱えるだけです。

逆に右手で入金の理由を書くときは「ありがとう」と思いながら丁寧に書いてください。

すぐ代金を払ってくれた人には素直にありがたいな、と感じるはずです。なかなか払ってくれない人にもなぜかな、と思えればその理由も浮かんできます。そのことに気づかせてくれたとに感謝すべきです。
詐欺に会うこともあるでしょう。この時も「くそ!」と思うよりは自分に甘さがあったと思えれば怒りも少し和らぎます。現実には簡単に割り切れるものではないでしょうが、そのことを引きずらず、早く処理をして次に行くにはそう考えるべきだと思います。

そしてこうして作りあげてきた情報がそのまま決算書になるんです。

損益計算書

ここにはお金が増えたり減ったりした理由(売上と仕入)だけを上の表からもってきます。
左は左側に、右は右側にまっすぐおろしてくる、それだけです。そしてその差額が儲け(利益)なのです。

       損益        

仕入  60円  |  売上100円

利益  40円  |

貸借対照表

これは儲けた利益40円がちゃんと財産(お金)で残っているかどうかを確認するための表です。
お金そのものの動き、左手でつかんだ100円と右手で放した60円、これを表にしたものです。

          現金          

つかんだ現金100円 | 放した現金  60円

| 残った現金  40円

ちなみに簿記ではこの左手を「借方」、右手を「貸方」と言います。

基本はこれだけです。

値引きや返品、掛で売った、買った、借金をした、税金をひいて給与を払った、複雑そうですが実はみんな基本は同じです。

掛で物を売った場合を考えてみましょう。

現金の代わりに「将来お金になる債権(売掛金と言います)」を左手でつかんだと考えればあとは同じです。
売掛金という債権を左手でつかんで、右手で債権が増えた理由(売上)を書きます。

売掛金 100円 / 売上 100円

この債権「売掛金」を現金で回収した時、左手で現金をつかんで右手で債権を放した(回収してなくなった)、と考えます。

現金 100円 / 売掛金 100円

分からなくなったら右手、左手を思い出してみてください。

 

この1つ1つの情報は単純でもこれを積み上げて集計する作業量は膨大です。手で書いていたのでは非効率です。また、手書きのままでは情報として加工することが困難です。

帳簿なんか見なくても結果としてお金が残っていれば儲かったんだ、と考える人もいます。でも支払を忘れているからかもしれません。帳簿がなければなぜ儲かったのかもわかりませんし、損をしても原因がわからなければ手の打ちようがありません。それを教えてくれるのが帳簿です。

もう一つパソコンと手書きの帳簿には大きな違いがあります。手書きの帳簿では結果の検証しかできない、という事です。結果として赤字でした、そんな情報には価値がありません。

パソコンの帳簿なら、決算をシミュレーションすることも可能です。四半期ごとの売上の推移を確認しながら決算を予測する。予測した売上を入れてみる、そういう使い方ができます。そしてそうすることで「結果、よかった、ダメでした、」がなくなります。3年先、5年先はわからなくても、そこに向かってどう対処していくか、は少し見えてくるはずです。

「コスト意識を持って営業をしてきました。帳簿もつけていました。」と言っていた社長さんも実は帳簿のほんの一部のことしか知りませんでした。いざ自分の会社の帳簿をつけようとすると迷うことだらけのはずです。税金の納め方もわからないことに気づかされます。
とりあえずエクセルで出納帳や通帳を整理しておこう。そう考える方も多いのですが、これが実は二度手間でとっても効率が悪いのです。
エクセルはその人の個性がたっぷり出てしまいます。「プロなら見ればわかるでしょう、」と言われてもどう解釈したらいいものか、困ってしまう例が多々あります。また、それぞれの表は連動していません。やたらと「○○管理表」といった表が増えていってしまうのも特徴です。

何を管理するのか、が明確でないので不必要な情報に振り回されてしまいます。
だからこそ経理ソフトを使いこなさなければいけません。

ただ経理ソフトのマニュアルはあまり役に立ちません。読むのは苦痛です。説明も直観的ではありません。全然面白くないのです。そして何よりもその情報をどう生かすかがそこにはありません。

これまでの結果と、そしてほんの少し先が見えるように帳簿を整理する方法を身に付けましょう。そしてそれに「情」を加えることで、問題に直面してもどうしたらいいか、が少しづつ見えてくるようになります。
実はもう一つ、少し先んじた帳簿を手に入れることで税務調査も楽しみに変わります。

帳簿には先んじて払ってくれたお客さんのこととか、回収に苦労したお客さんの様子等も摘要欄に記載してあります。調査官から「回収に苦労なされたんですね、」とわかってもらえれば調査も早く終わります。
また、税理士がお客さんと一緒に帳簿を作り上げることで書面添付という制度を利用できるようになります。税理士が税務署に代わって内容のチェックをしました、という書類です。これを使って税務署と敵対するのではなく信頼関係を築いていくことがこれからはとても大切だ、そう思います。

事業を始めようとする方、今までに帳簿を経営に生かすことのできなかった方、是非経営に役立つ、そして見ていて楽しくなる帳簿の整理方法を手にして下さい。

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月別売上明細

 

比較的小規模の会社の毎月の売上把握に使ってる表です。
  この表に手で記入してもらうことで
    どの会社からいくら仕事をもらってるか、
    全体に占める例えばA社の割合は、 
    急に取引が増えた会社、取引が途絶えた会社、
    その月の売上目標は達成できたか、等々、
  試算表の売上からは見えてこないものを実感できます。
  「累計」から右の欄を情報記入欄としても面白いです。
  今月得意先と何があったか、とってもアナログ的ですが情報として手軽に残せます。
  もちろん、このデータも会計ソフトを使ってデジタル化し、得意先別売上実績等の資料
  へと変化させ、有効に活用します。
同様に仕入の表も作ってみました。 

月別売上明細

  

「金貸してくれ、と言われてこのメモ見直しました。話がでかい、車買った、離婚した、
なるほど、と思いました。」
といったお話、時々聞きます。

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得意先別売上実績

 得意先とどんな取引をしてきたか、過去5年分の売上実績を作ってみましょう。
 色々なことがわかります。下の例からは、
 単発の取引が多い。その後のフォローが足りないのか?
 新規の顧客開拓よりも過去の顧客への営業をもっと強化すべきでは?
 なぜ再度の依頼がないのか?
 何か大きな問題を抱えていなか?等々
 下記表のエクセル、ダウンロードできます。 
   得意先別売上実績

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業績推移表

 

 これまでの業績の推移を表にしてみましょう。

  過去の業績を表にしている企業はあまりありません。でも、現状を認識する上で
 過去の売上や利益の推移を改めて把握することもとても大切です。
 何を大切にしてきたか、おろそかにしてきたかが頭をよぎります。
 この表の重さは経営者にしかわかりません。色々なお話をしてくれます。
 この年は機械が売れてとても儲かった。でもその間、儲からない修理等の問い合わせを
 ないがしろにした。そのしわ寄せが今来ている。何かありませんか?と営業に行くと
 「おたくは儲からない仕事はやらないんだろ、」と言われてしまう。売った後のフォロー
 が大切だ。

 下の表のエクセルです。折れ線は手で入れてます。
  業績の推移サンプル

 

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WEBサイトリニューアルしました

いつもご愛顧いただきありがとうございます。
このたびWEBサイトをリニューアルしました。
今後ともよろしくお願いいたします。